うさ子戦隊エリザベス

 

ストーリー

第6話「くもりのち雨」

春も終わり初夏にさしかかったある日、朝倉道場から晃司が珍しく1人で出てきた。
手には紙袋を持ち、似合わない伊達メガネをかけていた。
シルバーとすれ違ったが、気づいていないようだった。変身装置を持っていないと、変身した人の姿が見えなくなる機能を見つけたばかりなので、シルバーは変身装置を持ち歩かない晃司のことをひかりに告げた。
軽い憤慨に同調すると思っていたシルバーは、生返事をするひかりの見たこともないような沈んだ表情に口をつぐんだ。

バーにて、晃司以外のメンバーが集まっていた。
蒼太に晃司不在の理由を問われたマスターは、うつむくひかりとそれを見つめる亜弓を見て、いつか本人に話してもらえるときが来ると話すのだった。

街にある墓地から晃司が出てきた。紙袋は空だった。
そこへ、ワイティがどこからともなく現れた。
前回会ったときにバイクの化け物を見てひるんでいた人間だと笑い、ふたたびバイクを化け物に変えるのだった。

レーダーが化け物の存在を告げる。シルバーは、晃司が変身装置を持っていないとあわてるが、よく見るとレーダーに晃司の居場所が表示されていた。
シルバーに気づかないほど思い詰めているのかと、ひかりはさらにうなだれた。
勘違いを挽回すべく、シルバーは晃司に通信し、お互いがボタンを押すことで片方の居場所にテレポートできる機能があることを伝えた。
晃司は物陰に隠れ、残りのメンバーを呼び出した。
変身し、ワイティの前に出るエリザベス。ワイティはバイクの化け物をけしかけたが、あっさり倒されてしまい、あわてて逃げ出すのだった。

バイクの化け物にとどめを刺したイエローは、変身を解いたときには元の晃司に戻っていた。ほっと息をつくひかりは、それをごまかすように晃司に飛びかかり、肩車をせがんだ。
亜弓の表情は曇ったままだった。

ワイティが本部と通信をしている。
エリザベスという奴らに邪魔をされていることと、物体を化け物に変える装置の力不足を告げ、博士から装置の強化を約束された。
通信を切ると、ワイティは夜空に向かって高笑いをするのだった。

(つづく)