うさ子戦隊エリザベス

 

ストーリー

第20話「潜入!惑星ラピーヌ」

ネイブルとヴァイオレットは兄弟だった。そしてシルバーとワイティも兄弟だった。
そんな話があるのかと呆れるエリザベスメンバー。ともかく、諸悪の根源はダークブラウン総帥で、側近にグレイト博士がいるが、地球侵略は現在ワイティ頼りであることがわかった。すでに監視下にあるとすら思っていただけに、拍子抜けしてしまうほどだった。しかしこのままでは他の捕虜から新たに侵略部隊が作られてしまうだろう。今までそうしなかったのは、惑星ラピーヌではエネルギー不足がネックだからではないかとネイブルが話した。向こうにとっても今はピンチなのだ。
エリザベスとシルバー、そしてワイティは、通信手段を残し、惑星ラピーヌに向かうことを決めたのだった。

シルバーが乗っていた宇宙船は脱出用なので1人用だったが、侵略部隊のものは大型であり、壊れることなく残っていた。ほんとうにあっさりと、拍子抜けとしか言いようのない手段でラピーヌにたどり着いたエリザベスたち。すでにみなうさ子姿である。ワイティもうさ子姿なのだが、変身しているんじゃなかったのかとツッコむレッドに、シルバーは小型化しただけだと悪びれる様子もなく言った。それを見て、気になっていたことを問うイエロー。実はエリザベスは誰がやっても良かったのではないかと。さすがに否定するシルバーだったが、その場にいた全員がウソだと見抜いていた。しかしそのことを責める気は起きなかった。きっかけはどうあれ、エリザベスはこのメンバー以外考えられなくなっていたのだ。

惑星ラピーヌに着いたエリザベスたちを待っていたのは、すっかり静まりかえった基地だった。
通信でそれをネイブルに伝えると、人々を先に捕虜として捕らえていたため、エネルギー源となる大地が枯れてしまったのだろう、総帥も博士もあまり賢くはないのかもしれない、と返事があった。畑で作物が採れるとしても、耕す人がいなければ意味が無い。そんな人々に占領されてしまった惑星ラピーヌ。シルバーやワイティには悪いが、フォローが思い浮かばないエリザベスだった。
もともとこの星は、不思議なエネルギーに満ちており、暴れようが寝ていようが構わないほど自由きままに暮らせる星だった。いちおう王家が存在し、その一族が外部からの攻撃を受け流す役目を果たしていた。しかしそこへ突然統率のとれた謎の軍団が大勢で現れたのだ。受け流すにも限界があり、抵抗しうる力は無かった。真っ先に捕虜となった王家だが、監視の視線まで受け流すことに成功し、脱出を試みた。1人はふたたび捕まり、2人は逃げ出したがはぐれてしまった。その2人がワイティとシルバー…マシロとユキなのだった。
2人が王家であることに驚きつつも、どんな星なんだか想像もつかず、話についていきづらい様子のエリザベス。何しろ諸悪の根源を何とかすれば捕虜は解放され、地球への侵略も無くなると話をまとめ、基地の見取り図をワイティから受け取った。その見取り図がしまわれていた場所が、研究室の隣だった。
思わず息を殺すエリザベスだったが、隣から音は聞こえない。痺れを切らしたブルーがドアを開き廊下に出る。しかしすぐに部屋に叩き込まれた。駆け寄るグリーンに、ブルーが嬉しそうにロボットがいたと伝えた。
ロボットに乗ったグレイト博士は、壁をぶち破り、ワイティに洗脳ヴェールをかぶせた。しかしシルバーがすぐさまヴェールをはずす。同じやりとりを繰り返している間に、エリザベスがロボットを壊しにかかった。博士はヴェールを諦めて戦うことにしたようだ。しかし戦闘慣れしていないようで、すぐに逃げ出してしまった。後を追うエリザベス。廊下の角を曲がると、そこには大量の戦闘員がいた。

(つづく)