うさ子戦隊エリザベス

 

ストーリー

第19話「マシロ」

心がひとつになったエリザベスに敵は無い。にこやかなメンバーが、バーで楽しげに笑っていた。そこには藍もネイブルもいた。思わず立ち上がる亜弓だったが、正体がバレたところで問題もないとあっさり言うシルバーに呆れてしまった。うさ子姿が恥ずかしいという理由で正体を隠していたのだから、確かに問題は無い。もしネイブルがスパイだったらと考える自分がおかしいのかとすら思ってしまうほど、シルバーはあっけらかんとしていた。
シルバーはネイブルが人質になった自分の兄弟、オレンジだと話した。そして捕虜になったのはもう1人の兄弟、マシロだと。ダークブラウン総帥率いる謎の軍団は、地球には降りられず消滅してしまうが、シルバーたちは問題ない。そこで侵略部隊はシルバーたちの中から抜擢されたという。ワイティやヴァイオレットもそうではないかと話すシルバーに、ネイブルは首を振った。自分はれっきとした地球人である、と。侵略部隊の宇宙船から降りた隊員が消えると同時に、近くを歩いていたネイブルへそのエネルギーが引き寄せられたため、奇妙な能力が備わったと話すのだった。
推測が外れ、肩を落とすシルバーを慰めるひかり。ではオレンジも捕虜のままなのかと、逃げ出すときに見かけた影を思い出すシルバー。3人兄弟のうち、1人が残されたことだけは確認できたため、あとの1人も逃げ出せたと思い込んでいたのだ。ということは、マシロは。
外から高笑いが聞こえた。

すぐにヴァイオレットだとわかったメンバーは、変身し外へ出た。ヴァイオレットは、とうとうアジトをつきとめたと笑い、今度こそ色仕掛けを成功させてやると宣言した。近所の男性を洗脳することはできたが、エリザベスのレッドとグリーンは女性だ。イエローには藍がいるし、ピンクは変身してもなお、少女にしか見えない。消去法でブルーに言い寄ることにしたヴァイオレットだが、ブルーの目から光が消えるかと思ったとき、なんとグリーンがブルーの頬を張った。驚く一同。ブルーは目を覚ましたが、腑に落ちないといった表情だった。
ワイティが見当たらないため、どうやらワイティを助けるべく自ら洗脳されているのだろうと言うネイブルに、ヴァイオレットが近づいた。もはや最後の砦だ。耳元でささやくヴァイオレットを見て、なぜか怒りを覚えるレッドに気づかず、ネイブルはささやき返した。ヴァイオレットは我に返ったようだった。何を言ったのかと問うレッドに、ネイブルは兄弟だと伝えただけだと答えたのだった。

ヴァイオレットが目を覚ますと同時に、男性たちの洗脳も解け、戦闘することなく終わったことに胸をなでおろすエリザベスだった。しかし、そこへワイティがやってきた。ヴァイオレットがいなくなり、心配で探しにきたのだ。あわてて出てきたため、ヴェールも代用品も身につけていない。それを見て、シルバーが驚いた。

「マシロ!」

(つづく)